

キックオフフォーラム2018開催
民間企業が主体となって、地域の経営ビジョンの提言を目指すウルフの経営(地方創生・林業再生ビジネス協会)。当会では2018年5月18日、Basis Point汐留店(東京都港区)にてキックオフフォーラムを開催した。会場には、林業・製材木材業界の中小企業経営者、地方自治体の行政職員、異業種からは、教育・福祉・IT業界の関係者など約30人が参加した。 |"意欲と能力のある林業経営者" の目指す姿 今回のキックオフフォーラム開催のきっかけの一つとして、平成31年度から創設されることとなった森林環境税、森林環境譲与税の存在が欠かせない。新たな税制では、個人の市町村税に1,000円を上乗せする形で、国がとりまとめる森林環境税が徴収される。また、税収は国が取りまとめて特定財源にし、人工林面積、林業就業者数、人口等の条件に基づく計算式によって按分され、市町村に配布される見込みである。このような新税の性質からも、国から市町村へ割り振られたお金をどう使って、地域の森林に関する課題を解決するか。所有者不明等の森林に関しては、一定の手続きを経て市町村が管理を受託し、「意


ウルフの経営 先鋭者インタビュー 原薫氏 vol.3
柳沢林業の原代表を訪ねる、ウルフの経営・先鋭者インタビュー。前回のインタビューに引き続き第3弾では、「視察を受け入れる理由」「カラマツの価値を高める活動のきっかけ」「これからのウルフの夢」この3つについてお話をお聞きしました。 株式会社柳沢林業 代表取締役。社員の可能性を引き出すことが、山の可能性につながると信じて事業展開を探る。(一社)ソマミチ代表。木を使う社会の仕組みづくりを通した、個人の自立、地域の自立を目指して活動中。 原代表が人前で話されたり、積極的に視察を受け入れる理由は何ですか? 原代表: 昨年末に法人化されたソマミチには、視察の依頼もいくつか戴いています。動き始めた法人で、”まだまだ、これから”と思っていますが、私たちの理念を伝えるために、視察の依頼も積極的に受け入れたいと考えています。 最も伝えたいことは、やりかた(方法論)ではなくて、在り方(コンセプト)ですね。方法だけを模倣するのではなく、本質的な在り方こそが大事なのだと気づいてほしい。そして地域にあったやり方を工夫していってほしい。結果として魅力ある日本を一緒に作っていかれ


ウルフの経営 先鋭者インタビュー 原薫氏 vol.2
柳沢林業の原代表を訪ねる、ウルフの経営・先鋭者インタビュー。前回のインタビューに引き続き第2弾では、「サービスを提供する上で大切にしていること」「地域企業が掲げる経営理念」「自社の事業から始まった地域への波及効果」この3つについてお話をお聞きしました。 株式会社柳沢林業 代表取締役。社員の可能性を引き出すことが、山の可能性につながると信じて事業展開を探る。(一社)ソマミチ代表。木を使う社会の仕組みづくりを通した、個人の自立、地域の自立を目指して活動中。 企業として、サービスを提供する上で大切にしていることは何ですか? 原代表: これまでは素材生産業者として伐採業務が中心ではありましたが、だからこそ、今後の林業の目指すべき方向を考えたとき、「社員の能力は、木を伐ることだけに留まらない」ことを忘れないよう意識しております。私自身が山に惹きこまれるようになったのも、樹や植物の活かし方を知るところから始まりました。 懐深いはずの「山」は、木材生産の他にも無限の可能性があると信じております。そして同じく社員にも、木の伐採の他にも、あらゆる能力を持ち合わせて


ウルフの経営 先鋭者インタビュー 原薫氏 vol.1
ウルフの経営・先鋭者インタビュー。続いては、長野県松本市で株式会社柳沢林業の代表を務める、原薫さんにお話をお聞きしました。柳沢林業が拠点にする長野県では、人工林の約半分をカラマツが占めています。漢字で「落葉松」と書く名の通り、日本の針葉樹の中で、カラマツはただ一つの落葉性の高木(こうぼく)と言われます。また、イチョウを除く針葉樹の中で、唯一の落葉性で、落葉松がある森では、四季折々の彩りの風景を見ることができます。「信州・松本平の豊かな風景をつくる」をコーポレートメッセージに掲げ、カラマツやアカマツに囲まれた信州松本にて林業を営む株式会社柳沢林業。その代表を務める原さんですが、ご出身は神奈川県川崎市という都会っ子。そんな原代表へ「森が好きになった原体験(好き×憤り)」、「事業継承で変えたところ、変えなかったところ」「仕事と暮らしへの価値観」この3つについてお話をお聞きしました。 株式会社柳沢林業 代表取締役。社員の可能性を引き出すことが、山の可能性につながると信じて事業展開を探る。(一社)ソマミチ代表。木を使う社会の仕組みづくりを通した、個人の自立